小田急ロマンスカーのデラックスなイメージを確立したのがこの3100形車両で、昭和38年に登場しました。昭和39年にはSE車に引き続きブルーリボン賞を受賞しています。この3100形ロマンスカーは、川崎車輛および日本車輌において77両(7編成)製造されました。流れるような華麗なフォルムが特徴の展望室付近ですが、この構造はNSEから始まり、LSE、Hi-SEまで続いています。小田急ロマンスカーは名鉄のパノラマカーや近鉄のビスタカーとならんで私鉄特急の名車と呼ばれる車輛です。50年代に入ってNSE車は冷房の効きが悪いということで冷房装置の増設工事が行われました。従来冷房装置は床下に設置されていましたが、増設するにはスペースがないことから、やむなく屋根上に設置されました。この写真の編成も屋根上に冷房装置の増設工事を行っています。この3100形車両も平成11年7月にはすべて引退しました。スリット写真の車両は3121Fの編成で昭和54年7月に海老名付近で撮影したものです。