この写真は、上り列車「北斗星」と下り列車「モントレー色の臨時列車165系」がすれ違ったときに偶然にスリットカメラで撮影したものです。スリット写真はこの後ろも続いているのですが、説明のため先頭部分だけ載せてあります。説明無しでこの写真を見ると一般のカメラで撮影した「流し撮り」とほとんど違いはないように感じられます。 背景には何も写っていないようですが、実は線路脇に高層の集合住宅が立っているのです。一般のカメラで流し撮りをした場合、その建物のドアや柱などが、かなりブレても形として写ってしまうのが普通です。また、流し撮りの場合、列車の先頭にポイントを合わせ、同時に真横でなく少し斜め方向にカメラを向けて撮影した場合、列車の後ろに行くに従いブレが生じてくるのが普通です。でも説明無しでは一般の流し撮り写真との区別はつきにくいと思います。 さて、165系の通過列車の画像ですが、スリットカメラにとっては画像の移動方向が逆のためブレて写ります。このブレは流し撮りの場合も同じく発生しますが、私のスリットカメラの場合ではスリットが1mm幅なので電車の側面がフィルム上では20〜30Cmぐらいの幅で写ることになり、逆方向で通過する列車の画像は最大40Cm〜60Cmの倍ほどの幅でブレることになります。流し撮りの場合、カメラのシャッター構造の種類やシャッタースピードの設定によってブレ方が違ってくると思いますが、シャッター速度を低めに設定するなどでより大きなブレを得ることができます。 |