この貨物列車は、福島県いわき市と群馬県安中市にある東邦亜鉛の工場間の原料輸送用列車で、通称「安中貨物」とも呼ばれています。通常は原料である亜鉛精鉱を運搬する貨車トキ25000形と半製品の亜鉛焼鉱を運搬する貨車タキ15600形で編成されますが、日によってはトキやタキのみの編成もあります。さて平成23年になりタキ15600形の老朽化に伴う後継車としてタキ1200形が使われるようになりました。いつもはコンテナ車などの20m車ばかりを写しているので、安中貨物の撮影に際しては、貨車はタキが10.8m、トキが14.2mとかなり変則的な長さとなっています。しかも毎日定時に走って来るのは良いのですが、編成の長さがまちまちで短いときは10両以下、長いときは20両以上になることもあります。また、運行速度もタキ15600形が最高75Km/時に制限されているので、せいぜい70キロ前後の速さで走ってきます。つまりコンテナ専用列車などと比べかなり遅いのです。そのため、こつをつかむまでなかなかうまく撮影できませんでした。今回の機関車も北斗星塗装のEF510型電気機関車ですが、高性能を持て余しているかのように走ってきました。新型のタキ1200形であれば最高速度は95Km/時にあがっているようです。でも、このように少しゆっくり走る列車は希少価値的存在かもしれません。平成23年10月8日撮影 コダックG400 川口駅付近にて