この湘南色のE217系は新製車両でなく、横須賀線・総武快速線で使われていたE217系を東海道線用に転用したものです。これは湘南新宿ラインがE231系に統一されたことから、結果的にE217系に余剰車が発生したため転用が行われたもので、転用に当たっては横須賀線・総武快速線が基本編成11両と付属4両の組み合わせでしたが、東海道線用に基本編成10両と付属5両に組みかえられています。そのため基本11両中の1両が付属編成に移されていますが、これにはセミクロスシート車のサハが当てられています。このスリット写真の編成は移籍した3編成のうちのF1編成+F51編成です。塗装についても帯の色がE231系と同じく湘南色となり、平成18年3月より運用が開始されました。運行区間は、半自動ドア装置などの寒冷地装備がないため湘南新宿ラインへの運用はなく、熱海以降のJR東海エリアへの直通運用もありません。また、常に終日15両編成で運用されているため、伊東線への乗り入れもないため、営業上の運用区間は東京〜熱海間に限定されています。さてこのE217系の窓には白い光線の帯が写っていますが、これはメニューの真ん中のコマ写真を開いてみるとわかるように、線路の近くに白くて明るい建物があるからです。スリットカメラは列車の側面を真横でなく少し斜めに撮っていますので、列車の窓には白い建物が反射して写っているため、スリットカメラでは動かないものはすべて線のように写りますので、このように光の帯となって写ります。帯が直線でないのは窓ガラスのゆがみや列車の動きによるものです。でも最後尾の1号車の帯だけが1本になっているのはなぜだかわかりません。平成21年2月8日撮影 藤沢―辻堂