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平成13年11月30日の高崎線に続き、平成16年10月16日ダイヤ改正により宇都宮線からも115系電車がいなくなってしまいました。その歴史を振り返ると115系電車は、昭和38年に当時、東北線・高崎線で走っていた旧形80系電車の置換え用車両として登場しました。その後115系は爆発的な勢いで車両の増備が行われ、昭和44年10月には東北線・高崎線の輸送力増強を図るため最大15連化の編成が登場しました。115系電車は昭和38年の登場から昭和58年までの20年にわたり1900両以上も増備が行われました。ところが、このような115系の黄金時代もそう長くは続かず、昭和60年12月には当時115系の後継車と言われた211系が登場しました。その211系電車が段々増えていく中で、利用客の増加に伴う朝のラッシュ時混雑緩和のため、115系電車がそれまで全車セミクロスシートであったものを、平成元年12月頃になり一部ロングシートへ改造した車両が登場しました。その後、平成12年になりついに115系の本命置換え用としての新型車、E231系1000番台(E231系近郊形)が登場しました。E231系のその後の大幅な増備により次第に115系電車は廃車に追いやられ、平成13年11月には高崎線から、平成16年10月には宇都宮線からもその姿を消すことになりました。このスリット写真の車両は、平成13年4月の平日に撮影した朝8時頃の上野行き15連の115系電車です。以前から平日の朝のラッシュアワーの時間帯で最長15連の通勤電車を是非撮影したいと思っていましたが、この時ようやく実現しました。15連はさすがに長いですが、この長い1本の列車に、何千人もの人がすし詰め状態で乗って都心を目指して走るその姿に、日本人の一種の底知れぬエネルギーさえ感じてしまいます。なお、この115系の15連、11連と7連の作品のうち、15連と7連の電車は線路の西側から撮影していますが、11連の電車は東側から撮影しています。平成13年4月、上野行き普通列車を荒川橋梁付近にて撮影 |